こんにちは!
Ryoです。
食にまつわるあれこれを書いています。
日本とEUのEPAが現実的に!
2018年の日本の夏は暑くて
アメリカと中国の貿易戦争も
暑苦しかったので
スルーしてしまった人も
多かったかもしれませんが
日本とEUの間で
EPAの署名が行われました。

EPAって何のこと?

日本語では
「経済連携協定」って言われてる。
FTAってことばも
よく使われるから
順番に説明するね!
FTAとEPA
特定の地域や国の間で
結ばれる協定には
2種類あります。
ここで
「国」だけじゃなく
「地域」ということばを使うのは
2つの国だけじゃなくて
いくつかの国が集まった
グループの場合もあるから。
EU(ヨーロッパ連合)は
国が集まってできた「地域」です。
FTA(自由貿易協定)は
Free Trade Agreement の頭文字。
モノやサービスの移動を
自由にするために
関税などをへらしたり
なくしたりするのが目的です。
EPA(経済連携協定)は
Economic Partnership Agreement の頭文字。
経済連携協定って言うよりも
経済パートナーシップ協定のほうが
わかりやすいかも。
FTAは
モノやサービスの自由だったけど
EPAは
モノやサービスだけじゃなく
投資・人の移動・知的財産の保護や
競争政策のルール作り
さらには
もっと広い意味での協力もしていく
お互いの経済関係を強くしていこう
という目的があります。

すごいね!
貿易戦争とはまったく逆だね!

そうなのよ!
日本とEUが
こういう強い結びつきができたから
「あなたたちもケンカばっかりしてると
ソンをしちゃうわよ」って
アメリカや中国に言う意味も
あるらしいのよ!
日本とEUのEPAは「歴史的な成果」
2018年7月17日に東京で
安倍首相と
EUのトゥスク大統領・
ユンケル欧州委員長が
日本とEUのEPAに
サインしました。
3人は共同声明で
「保護主義に対抗する」ことを
強調したそうです。
また安倍さんは
「世界で保護主義の動きが広まるなか、
日本とEUが
自由貿易の旗手として
世界をリードしていきたい」
と言ったそうです。

安倍さんが
「歴史的な成果だ」って
胸を張るのも納得よね?

アメリカと中国が
関税のつり上げ合戦を
やってる最中だもんね!
輸入食材は安くなるの?

ところで
ヨーロッパには
おいしいものがたくさんあるけど
EPAにサインしたから
すぐに安くなるの?

日本もEUも
それぞれ国内で手続きがあるから
サインしてすぐには
はじまらないし
モノによっては
時間をかけなきゃならないのも
あるのよ。
EPAのサインは
2018年7月17日だったけど
日本もEUも
それぞれの議会で
承認してもらわなきゃなりません。
日本の国会では
2018年12月8日に
承認が終わって
EUの議会でも
12月中には承認されるようです。
そして
EU議会での承認が済むと
2019年2月1日に発効する予定です。
関税は細かくわかれてる

食べものの関税がなくなるのは
やっぱりうれしいですよね?
だけど
日本・EU両方で
国内の生産者保護があるから
合意してサインするまで
本当に大変だったみたいです。
それは
とっても細かくわかれてる
関税を見るとわかります。
日本からEUへの輸出と
EUから日本への輸入で
品目もちがいます。
おもなものを
簡単な表にまとめますね。
輸出品目 | 輸出関税 |
---|---|
自動車 | 8年目に0 |
牛肉 | すぐに0 |
日本茶 | すぐに0 |
輸入品目 | 輸入関税 |
---|---|
牛肉 | 16年目に9% |
ハードチーズ | 16年目に0 |
ソフトチーズ | 2万トンは低関税 |
パスタ | 11年目に0 |
チョコレート | 11年目に0 |
衣類 | すぐに0 |
日本からの自動車や
EUからの牛肉やパスタなどは
時間をかけて
関税をなくしたり
へらしたりしてます。
EUからのソフトチーズは
カマンベールチーズなどで
EPAの発効とともに
2万トンだけ低い関税にして
16年目には
3.1万トンに量を増やして
関税も0にするそうです。

最初にEPAの合意をしたのは
まだ民主党政権だった2011年とか。
それから7年間も
粘り強く交渉を続けた
結果なんだって!

お互いにいろいろと工夫して
ようやく納得できたのね!
まとめ
では
日本とEUのEPAについて
まとめますね。
日本とEUが署名したEPAは
モノやサービスの自由化を
目的とするFTAよりも踏み込んで
投資・人の移動・知的財産の保護や
競争政策のルール作り
さらには
もっと広い意味での協力もしていく
お互いの経済関係を強くしていこう
という目的がある。
アメリカと中国の
貿易戦争などに代表される
保護主義とは対極であり
日本とEUは共同で
「自由貿易の旗手として
世界をリードしていきたい」
と述べている。
このEPAの最初の合意は
民主党政権下の2011年であり、
国内生産者保護などのために
粘り強い交渉を続けた結果、
「歴史的成果」に至った。
2018年12月
日本ではすでに
国会の承認を得ており
EUも年内には
議会での承認を得られる
見通しであり
2019年2月1日から
発効される予定である。

世界中が
保護主義で対立してるなか
信頼関係をきずいた
日本とEU。
日本人でよかった~って
思っちゃいました!